70代ひとり暮らしの女性。初めて見学に行った老人ホームが気に入り、即入居。同時に自宅を売却し、家財道具もすべて手放しました。しかし入居後に、後戻りできない大失敗を犯してしまったと、途方に暮れる日々。女性の行動のどこに落ち度があったのでしょうか。

ご主人の介護で痛感。身内には介護されたくない!

10歳年上のご主人を自宅で看取った中村節子さん(仮名)。2年近くの介護生活で、その大変さは身に沁みていました。自分の老後の世話を身内に任せるのだけは避けたい。そう思い、ご主人の1周忌を終えてから自ら老人ホームに入居することを決めました。

思い立つと、即、行動するタイプの中村さんは、すぐに老人ホームのリサーチを始めました。老人ホームを多数経営している会社に電話をしてパンフレットを送ってもらったり、新聞に掲載されている広告にも毎日目を通したりしました。

家具付きのアットホームな老人ホームとの出合い

60歳までピアノ教室の講師をしており、近所には教え子がたくさん住んでいます。散歩をしているときに、たまたま出会った教え子に老人ホームを探していると伝えたところ、数日後、「先生、良い老人ホームがありましたよ」と教えに来てくれました。

聞けば、その老人ホームで知人が働いていたことがあり、アットホームで評判がとても良いというのです。自宅からは電車で3駅ほど。経営母体の会社に聞き覚えはありませんでしたが、人づてに良い評判を聞くと安心するものです。

すぐに老人ホームに電話をかけて見学の予約をしました。中村さんには3人の娘さんがいますが、いろいろ意見されるのが嫌で一人で見学会には参加しました。敷地は広くありませんが、部屋は一人暮らしには十分のスペースが確保されています。家具付きで衣類や食器、趣味のものを持ち込めば快適に暮らせそうです。身軽に引っ越しできる点も気に入りました。サークル活動はそれほど多くはないようですが、談話室では女性を中心に輪ができていて、ここなら楽しく生活ができると直感したのです。

入居と同時に自宅が売れた! 家財道具も処分しスッキリ

見学会から戻ると、中村さんは早速、娘さんたちに連絡をとり「老人ホームに入居する」と伝えました。驚いた娘さんたちが急きょ週末、実家に集まり、「焦らないで」「ゆっくり考えよう」と意見してきますが、中村さんは「もう決めたから」と譲りません。

そして「この家は処分する」と宣言しました。「いくらなんでも早急すぎる」と娘さんたちは大反対です。しかし、きれいさっぱり今の生活を清算して、これからは自分の好きなことをして生きたいと中村さんは訴えました。

老人ホームへの入居1ヵ月半後。自宅の売却は大手の不動産会社に頼みました。できるだけ早く売却したいと伝えると、相場より若干安いものの1ヵ月で買い手が見つかりました。老人ホームに持っていく品以外は、すべて売却か処分してもらうようにお願いし、中村さんはすっきりした気持ちで入居することができたのです。

食事、外出、サークル活動、施設内設備など不満が続出

トントン拍子に見えた転居でしたが、入居後、しばらくすると中村さんの顔はいつも曇るようになりました。見学会では老人ホームの良い面にしか目がいっていなかったことに気づいたのです。

いちばんの不満は食事でした。フレッシュな野菜やフルーツが大好きな中村さんですが、野菜が生で提供されることは少なく、フルーツも決まった種類ばかり。仕方なく近所のスーパーに食材を買いに行き、自室で食べることも多くなりました。しかもそのスーパーは徒歩だと30分以上かかるため、毎回タクシーを呼ぶのも面倒でした。

さらにレース編みが趣味の中村さんは、自宅のある駅に隣接する百貨店の手芸屋さんを懇意にしていましたが、老人ホームから最寄り駅までタクシーにのり、そこから電車で移動しなければなりません。なにかにつけて、不便なロケーションだったのです。

事前に聞いていたアットホームな雰囲気は確かに感じられますが、サークル活動はほとんど機能していない点や、運動や文化活動の共有スペースがなくピアノを弾くことができないこと、敷地内に散歩できる場所がないなど、不満は次々に出てきました。

「終の棲家」と決めるまでは、自宅は持ち続ける選択を

中村さんは自宅を売却したことを後悔する日々でした。自宅が残っていれば、一旦、自宅に戻り、別の老人ホームを探すこともできたでしょう。長女の旦那さんとは仲が良いのでこっそり連絡をとり、どうしたらよいか相談すると、「うちで一緒に暮らしましょう」と提案してくれましたが、娘たちに啖呵を切った以上、意地でも同居はしたくありません。仕方なく、居心地の悪い老人ホームに住みながら、次の老人ホームを探す日々を送っている中村さんです。

実は、中村さんのように老人ホームの雰囲気が合わずに退居する例は珍しくありません。また、重度の病気やケガのために長期の入院をする際には、一度、退居しなければならない老人ホームもあります。

自宅の売却を考えている方でも、老人ホームに入居し、「ここを終の棲家にする」と決断できた段階で行動するのが得策。お子さんにも迷惑をかけず、ご本人も余裕を持って手続きなどを進めることができるでしょう。

※画像はイメージです/PIXTA


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

「うちで一緒に暮らしましょう」と提案してくれましたが、娘たちに啖呵を切った以上、意地でも同居はしたくありません。            間違えたのは自分なのだから謝るのが正解





行動力がありすぎて後悔とは驚いた。自宅をちょっとリフォームするだけでヒーコラ言ってる自分には尊敬に値する。こんな嫁が欲しい。


素直に子供たちに頭を下げるのが一番だけどなぁ。別の老人ホームに移ったところで、失敗したのは見え見えなんだから。同居を避けたいなら長女の夫が快く誘ってくれてるし長女夫婦の家の近くに小さな家を建てるなりして住むといいんだけどね。